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写真とか日々とか.2010.09.03
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Minoltaflex * Ektar 100




わたしの祖母の家は古い。

といっても、数年前まで。
段差の多い古い家は、どんどん小さくなる祖母や祖父にとって、暮らしにくい場所になってしまった。
地震対策、というのもきっとあるのだろうけど、建て替えてしまった。




 
昔、親戚で集まっている時に、掘りごたつの下がもぞもぞと動いた。

「えっ!?」

なんて、みんなびっくりしていたら、床下を様子見に行った祖父が

「たぬきが居たぞー」

逃げられた、と祖父が笑うと、みんな安堵した。




何十年も(もしかしたら、もっと、かも)使われた滑らかな木
古めかしい磨りガラス
毎年春になると家の中に巣を作るツバメ
天井はネズミが走って
外にはモグラが潜った跡がある

台所とお風呂は一旦土間に出なくてはならなくて
トイレは外に行かないと無かったけど


敷地の階段を降りればすぐに川があって
天然の冷蔵庫だった

川の向こうには竹やぶがあって
山を登れば湧き水でできたエメラルドグリーンの池
鬱蒼と茂る木から零れるきらきらとした光が池に乱反射していた
大きくなったら池に入ろうと思っていた



でもそれも、もう入れない。
ああ、もったいないなあ....
寂しい。








床下の写真1枚でこれだけ記憶が出てくるって、写真ってすごい(笑)
※この写真の撮影場所は祖母の家ではございません。

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懐かしい
そんなにしっかり記憶が残ってるのはすごいね。
なんだか家が周りに溶け込んだ感じだね。

建て替える前の自分の家、ぼんやりとしか覚えてないなぁ。
床を直す時に、床下に防空壕があったらしい。

素敵な思い出として残るっていいことじゃない??w
Posted by yuya URL 2010.11.08 Mon 18:07 編集
おもいで
昔の家, 私も一時期そんな家に住んでましたが, 今はその家ももう有りません.

たぶんそこでの暮らしが, 幸せだったから, 思いでも幸せなものであるんでしょう.

なくなるということは悲しいけれど, 無理に残して苦痛であるのも, どうかと思うんです. その辺のバランスは難しいですね.
Posted by sei 2010.11.09 Tue 22:01 編集
無題
yuyaさん

周りには田んぼと山と茶畑と川しかありませんから(笑)
お隣さんまで何m??の世界です。

なんと!防空壕とは...びっくりです。
実はわたしも全体像はぼんやりとしか覚えていません。ただ、断片的にだけ、はっきりと覚えているだけなんです。

素晴らしい事ですよね^^
でも、これからまだ長いです。もっと増やせたらいいなあ、なんて思いました。
Posted by みのる 2010.11.10 Wed 02:10 編集
無題
seiさん
寂しいけど、時の流れには逆らえませんよね。
人も変われば、場所も変わらねばならない時もありますから。

幸せも恐怖も畏れも全て混ざっているから、きっとよく覚えているのです。
他の民家が遠過ぎて、本っ当に暗いんですよねえ...(笑)
幼いわたしには恐怖以外の何物でもありませんでした。

寂しいけど、無理して残して事は無いですよね。でも、どちらにもメリットデメリットがある。バランスって難しい〜...ううむ。
Posted by みのる 2010.11.10 Wed 02:22 編集
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